顎が前に出ている、後ろに下がっているなどフェイスラインの悩みは人それぞれ違います。アゴ削り（水平骨切り術）は輪郭の土台である骨を一度切り離し、正しい位置に形成しなおすことで、前に出過ぎている顎を整えたり、後ろに下がっている顎を前に出して美しい理想の輪郭に整える外科矯正です。位置を正すだけですので顎の大きさを変えることなく、形だけを美しくできるのが大きな特徴になります。

水平骨切り術とは

アゴ削りの一つ”水平骨切り術”とは、顎先部分の骨（下顎骨）を一度切り離して治療する方法になります。切り離すことで短くしたり、前後にスライドさせて理想的なアゴの位置に固定してアゴの形状を整える骨切り術です。

アゴ削りとの違い

アゴ削りといってもその方法にはいくつかあり、アゴの骨の状態や理想の仕上がりによって治療法は大きく異なります。
アゴ削りというのは顎先の骨を削ることでサイズをダウンさせたり、形状を整える治療になります。顎先を前に出したり、後ろに下げることはできません。それを可能にするのが水平骨切り術という方法です。水平骨切り術とは単に骨を削るだけではなく、アゴ部分の骨を一度切り離し、前後のどちらかにスライドさせることで理想のアゴの形に整えます。

アゴ削り（水平骨切）の実際

アゴ削りの治療方法をご案内します。

STEP1麻酔

アゴ削り（水平骨切り術）は全身麻酔下で治療します。
全身麻酔はお薬によって眠った状態で治療しますので術中に痛みを感じることはありません。麻酔は麻酔医が担当します。

STEP2アプローチ

アゴ削りはお口の中からアプローチしますので表面に傷ができることはありません。歯茎の前面の下側を4、5センチ程度切開し、下顎骨へと進んでいきます。

STEP3骨を露出

口腔粘膜を切開した後はアゴ先の骨まで進み、アゴの骨（下顎骨）をしっかりと露出させます。骨は骨膜で覆われていますので、骨膜をしっかりと剥がし、丁寧な仕事で削る範囲の骨を表面に露出させます。

STEP4アゴ削り

カウンセリングで決めたフェイスライン、アゴ先に仕上げるようアゴの骨を切り離します。短くする場合は短縮する分の骨をさらに切り離し、前後にスライドさせる場合は、適正な位置で切り離した骨を再固定します。

STEP5仕上げ・洗浄

仕上がりの状態を細かくチェックし、微調整をしてアゴの形状を仕上げます。問題がなければ、しっかりと洗浄します。骨片等があると腫れなどを悪化させたり、長期化させる場合があるため、何度も丁寧に行います。また、フェイスラインの垂れを予防するために内部で少し固定するなどの対処もしています。

STEP6縫合

問題がなければ傷跡を縫合してアゴ削りを終了します。

STEP7ドレッシング

術後は顎先部分をテーピングして腫れなどを抑えるようにしっかりとドレッシングします。アゴ削りは全身麻酔下で治療しますので、術後は３、４時間程度お休みいただきその後にご帰宅していただくことが可能です。

骨の固定について

骨の固定方法は２つ。一つはプレートを使って固定する方法。
もう一つはワイヤーを使って固定する方法です。どちらを使うかは固定する状態で検討いたします。

固定しているプレートやワイヤーについてはご希望があればアゴ削りの手術後に１年経過していれば取り除くことが可能です。しかし、そのままにしておいても問題になることはありません。

アゴ削りにおける麻酔

アゴ削りの麻酔は「全身麻酔」です。
全身麻酔というのは、お薬で眠らせて、痛みの神経等をコントールすることになりますので、アゴ削りの術中は痛みを一切感じることはありません。
全身麻酔は怖いと感じている方もいらっしゃいますが、全身麻酔は決して危険な方法ではありません。薬で眠らせるということで怖さや不安を抱く方が多いですが、今の薬剤は処理時間が非常に早く、短時間で切れるものがほとんどです。お薬を使用している間は必ず作用していますので苦痛を感じることはありません。薬が切れれば速やかに目覚めますので、非常に安全であるということは知っておいてください。
また、当院でのアゴ削りは枠あるワンオペではありません。麻酔は麻酔医、アゴ削りは美容外科医、助手などすべて経験豊富な専門家によるチームで行っていますのでどうぞご安心ください。

術後の経過

アゴ削りの術後の経過についてご案内します。

腫れ・内出血

アゴ削りは強い腫れ、大きな腫れを引き起こす治療ではありません。内出血もほとんど引き起こすことはありません。

痛み

アゴ削りの術後の痛みですが、強い痛みを生じることはありません。これまでに数多くのアゴ削りを行ってきましたが、術後の痛みを訴えた患者様などはございません。痛みの心配はないと考えて問題ないと思います。
内服薬で十分止めることが可能です。

通院について

• （７日後）経過把握のための診察
• （１ヶ月後）経過観察の診察
• （３ヶ月後）最終チェック

仕上がりまでの期間

アゴ削りの仕上がりですが、骨を削る範囲とその量で違いますが、腫れは３、４日程度。１週間後には、ほぼ仕上がりに近い状態までになります。

アゴ削り（水平骨切り術）に関する
疑問や不安にお答えします。

顎削りは関節に関わる部分は治療していませんので、歯軋り等に影響を及ぼすことはありませんのでご安心下さい。

チタンプレートやチタン製のワイヤーなどでしっかり固定しますので強度に影響が出ることはありません。また、数ヶ月で骨は癒合と言って必ずくっつきますので大丈夫です。
噛む力にも一切の影響はございません。

もちろんです。ご相談フォームよりお申し込みいただき、その旨お伝えいただき、送られてきたメールアドレスの画像を添付していただければ対応します。